EXHIBITION

GALLERY GYOKUEI

2018.11 内田望個展 Living Things

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地球上には、約1000万種の生き物がいるといわれ、それぞれの生き物は、その進化の過程において、この世界で生きるための手段を身につけてきた。一方で人間は、自分たちの有することのない能力を補うために科学的技術を生み出してきた。内田の作品は、人間の創造的産物である科学技術的な形態と、自然における有機的な生物の形態とを融合させる。両者の異質な融合によって、生物たちの特殊な能力が可視化されていく。

われわれ人間と生物たちは、異なった身体的機能を備え、異なった環境世界に住んでいるにもかかわらず、同じ場を共有し、同じ目線でそこにある。内田の世界を見るまなざしは、そのようなあり方で生物たちと共にありつつ戯れている。「creature」ではなく「Living Things」という言葉は、ゼロから作り出されたものではなく、遠くから眺めるだけの対象でもなく、世界に共に住んでいる者たちを表す言葉である。作品から感じられる暖かさやある種の可愛らしさは、内田のまなざしそのものであるといえるだろう。

Living Thingsは、内田の制作とって一貫した主題であり、本個展においては動物だけではなく、植物へと制作の領域を展開していく。