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川井徳寛 美男におわす/埼玉県立美術館
かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな ― 与謝野晶子
「美男におわす」は、絵画をはじめとする日本の視覚文化に表された美少年、美青年のイメージを追い、人々が理想の男性像に何を求めてきたかを探る試みです。
日本美術史において「美人画」とよばれることの多い女性像は、江戸時代の浮世絵や近代絵画において隆盛をきわめ、現在も高い人気を誇っています。一方、男性像に目を向けると、その時々の社会情勢や流行、男性観などが反映された作品が数多く存在するものの、「美男画」といった呼称でひとくくりにされることはありませんでした。
与謝野晶子が鎌倉の大仏の姿に自分なりの「美男」を見いだしたように、人々は男性像に理想を投影し、心をときめかせてきました。あるときは聖なる存在として、またあるときは憧れのヒーローとして、あるいは性愛の対象として、さまざまな男性像が制作され、受容されてきたといえます。
しかしながら、美術史の分野において、男性を美しいものとして表現すること、見ること、そして語ることには、まだ十分な光が当たっているとはいえません。ライフスタイルや嗜好が多様化した現在、果たして「美男画」との出逢いはどのようなものになるでしょうか。
いざ、増殖する美男の園へ。美男をめぐる旅をはじめましょう。
特設ホームページ
https://pref.spec.ed.jp/momas/handsome-men-they-are
会場:埼玉県立美術館(〒330-0061 さいたま市浦和区常盤9-30-1)
会期:2021年9月23日(木)~11月3日(水)
https://pref.spec.ed.jp/momas/
【巡回】
会場:島根県立石見美術館(〒698-0022 島根県益田市有明町5-15)
会期:2021年11月27日(土)~2022年1月24日(月)
http://www.grandtoit.jp/museum/